20180525 長野県北部で震度5強(M5.2)の地震

5月25日21時13分頃、長野県北部を震源とする地震があり、長野県栄村で震度5強を観測しました。この地震による津波の心配はありません。28日10時現在、大きな家屋被害や人的被害の報告はありません。
気象庁は、揺れの強かった地域では、落石や崖崩れなどの危険性が高まっているおそれがあるため、今後の地震活動や降雨の状況に十分な注意を呼びかけています。また、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度5強程度の地震(特に地震発生から2~3日程度は、強い揺れをもたらす地震が発生することが多い)への警戒を呼びかけています。
なお、5月12日の地震(最大震度5弱)との関連について、気象庁は「全くないとは言えないが、別の活動という印象」と会見で回答している。

地震諸元

地震諸元(気象庁)
発生時間(JST)2018/05/25 21:13
震源地長野県北部
緯度(北緯、度)36.9°N
経度(東経、度)138.5°W
規模(マグニチュード)5.2
深さ(km)6
震度(5強)長野県栄村

推計震度分布(防災科学研究所)

防災・今後の見通し(2018/05/25 気象庁)

気象庁は以下の注意を呼びかけています。

防災上の留意事項

・揺れの強かった地域では、落石や崖崩れなどの危険性が高まっているおそれがあるので、今後の地震活動や降雨の状況に十分注意

今後(余震等)

・過去の事例では、大地震発生から1週間程度の間に同程度の地震が発生した事例は1~2割あることから、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度5強程度の地震に注意
・特に地震発生から2~3日程度は、強い揺れをもたらす地震が発生することが多くある
※現在の地震の状況
・今回の地震発生後、25日22時40分現在、震度1以上を観測した地震が5回(最大震度2:3回、最大震度1:2回)発生している

記者会見資料

・「平成30年5月25日21時13分頃の長野県北部の地震について」(2018/05/25 気象庁)

避難状況

栄村

・長瀬公民館で、住民が自主避難→2018/05/25 10:25 全員帰宅

被害状況

人的被害

報告なし

住家被害

長野県栄村(2018/05/28 08:00現在、栄村発表)

・住宅・物置:11件・・・いずれも一部破損による軽微な被害。

インフラ被害

・電気:300戸が一時停電(中部電力)
・道路:6件・・・村内の幹線道路いずれも通行止め箇所なし。
・上下水道:0件
・公共施設:9件・・・いずれも一部破損による軽微な被害。

学校施設等の被害

・学校施設:3件・・・いずれも一部破損による軽微な被害。

農林水産被害

・農地・水路:8件・・・いずれも一部破損による軽微な被害。
・水田に亀裂→今年のコメ作りは断念

その他の被害

・商工・観光施設:6件・・・いずれも一部破損による軽微な被害。
・その他:9件・・・いずれも軽微な被害。
・その他建物:3件・・・いずれも軽微な破損。
・食器棚が倒れる、食器が割れる、石垣が倒れる、墓が倒れるなどの被害(長野県社会福祉協議会より)
栄村長瀬地区の墓地で墓石が散乱(NHK)

報道

・「震度5強の栄村 道路に亀裂など(動画あり)」(2018/05/26 NHK)

初動状況

社会福祉協議会

全国社会福祉協議会

・長野県社協を通じて情報収集
5月25日発生・長野県北部地震災害(第1報)」(2018/05/28)

長野県社会福祉協議会

・地震発生直後から県内市町村社協より被害状況等を確認
・職員2名を栄村に派遣
5月25日発生の長野県北部の地震に関する本会の対応について」(2018/05/26)

栄村社会福祉協議会

・「5月25日発生・長野県北部地震災害(第1報)」(2018/05/28 全国社会福祉協議会)
社会福祉協議会居宅介護支援事業所ケアマネジャーと役場包括職員が、地震発生の翌日(5月26日(土))中に、要介護、要支援認定を受けている方々の安否確認を実施

・「5月25日発生・長野県北部地震災害(第1報)」(2018/05/28 長野県社会福祉協議会)
役場、社協、消防団、自治会等による状況把握及び安否確認や見守りがすすんでいることから、現在のところ災害ボランティアセンターを立ち上げる予定はなく、役場と連携を取りながら対応

報道

・「長野・栄村で震度5強を観測 落石や住宅被害も」(2018/05/26 ANN)

・「地震で一部水田に亀裂 田植断念」(2018/05/28 NHK)
亀裂を埋めるには、建設用の機械を使って修復工事をしなければならず、斉藤さんはこの水田での田植えは、ことしは断念せざるを得ないということです。
斉藤さんは「地震のあと消防団が来て見たら、田んぼから水が出ていました。このままでは水がはれないので、米を作るのはあきらめます」と話していました

・「震度5強 きのこや水田被害 長野県栄村」(2018/05/27 日本農業新聞)
同村(栄村)で米や菌床シイタケを生産する関澤和美さん(52)のきのこ栽培施設は、約4000個の菌床を載せた棚が損壊する被害に遭った。突き上げるような激しい地震の衝撃で2階にある培養室の栽培棚の支柱が折れ、棚板が落ち菌床がつぶれた。壊れた棚で培養室のドアが開かず、外側からはしごを使って培養室に入ったという。関澤さんは「7年前に多くの人の支援を受けてなんとか立ち直ったのにつらい」と涙を流す

・「栄村で震度5強」(2018/05/25 NHK)
長野県栄村の中心部にある「吉楽旅館」の従業員によりますと、「突然の横揺れでびっくりした。食器棚からグラスが10個ほど飛び出し割れたが、旅館でけがをした人はいなかった。先ほど消防や役場の職員を招集する防災無線が鳴っていた」と話していました

・「栄村で震度5強」(2018/05/25 NHK)
栄村に住む男性は、「大きな地震だった。横揺れが10秒くらいつづいたと思う。棚から物が落ちるようなことはなかったが、よく落ちなかったと思う。まだ揺れが続いているので心配だ」と話していました

・「長野県北部で震度5強 マグニチュード5・2」(2018/05/25 朝日新聞)
栄村に住む男性(65)は職場からの帰宅中、揺れに襲われた。「ガタガタと建物が揺れる音と、山からゴゴゴッという地鳴りが聞こえた直後に、大きな横揺れがあった」。村内の自宅にいた男性(77)も「ドンと揺れて、その後も余震が続いた」と話した

・「栄村で震度5強 けが人の報告なし」(2018/05/26 信濃毎日新聞)
同村(栄村)によると、切欠公民館に住民21人が自主避難している。長瀬公民館にも一時、最大で住民33人が自主避難したが、25日午後11時すぎに全員帰宅した

・「震度5強 栄村の水田や道路に亀裂」(2018/05/26 信濃毎日新聞)
栄村内では水田に亀裂が入って水が抜けたり、建設会社の壁にひびが入ったりする被害が確認され、住民らが対応に追われた。切欠公民館に自主避難した住民23人は午前5時までに全員が帰宅した。
長野地方気象台は26日、地震を受け、栄村の大雨警報・注意報と土砂災害警戒情報の発表基準を当面引き下げると決めた。地盤が緩んでいる可能性が高いため、土壌中の水分量の指数を通常の8割に引き下げ、早期の警戒を促す

・「上信越道は工事中…その時、最大震度5強 長野県北部の地震」(2018/05/26 Response)
高速道路各社は運転中の地震に対して、急ブレーキをかけず減速し、左路肩に止めることを求めているが、トンネルの出入口付近は、非常に強い揺れで崩落の危険があり、避けるように警告している

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