20230620 鹿児島県 奄美群島での豪雨災害(8/22更新)

気象概要

気象情報

顕著な大雨に関する情報

・奄美地方に「顕著な大雨に関する情報」(2023/06/20 18:39 気象庁)

雨量

・沖永良部島 名瀬測候所:413.5㎜(2023/06/16 09:00~2023/06/20 16:00)
-12時間、24時間、72時間降水量→6月の観測史上1位(6月の平均降水量1か月分超)

避難状況

避難情報

奄美大島

宇検村

<避難指示>
・村内全域(計967世帯1656人)

奄美市

<避難指示>
・2023/06/20 19:23 住用町西仲間、役勝全域(計167世帯285人)

大和村

・今里・志戸勘地区、大棚地区、名音地区、嶺山地区の全域(計451世帯706人)

孤立世帯

→2023年6月23日18時30分過ぎ、宇検村のすべての孤立集落(6集落)で孤立状態解消
報道

宇検村

・2023年6月23日18時30分過ぎ、孤立状態解消←県道の土砂対応作業が終了したため(県道3か所、片側に寄せる)
→臨時チャーター船は24日まで運航(孤立集落-村中心部)
2023/06/22 09:00現在
・6集落(228世帯365 名)
-集落名:平田,阿室,屋鈍,部連,名柄,佐念
※現時点で,住民の安全は確認済み,救助要請はない
※孤立集落内において,急患が発生した場合は,船舶(急患搬送用)にて,昼夜問わず搬送対応できる体制あり
※県瀬戸内事務所において,県道の道路啓開作業(崩土除去等)に着手済み
出典:『6月20日からの大雨による被害状況等(概要)』(鹿児島県)

被害状況

河川被害

宇検村

<越水・溢水>
・大良川

住家被害

・床上浸水12件
・床下浸水52件

鹿児島県

令和5年6月20日からの大雨による被害状況等』(鹿児島県)
奄美大島

奄美市

・床下浸水(住用町西仲間、佐用町役勝)

宇検村

・床下浸水:3棟(石良地区)
その他、村役場の1階部分が浸水(NHK報道)

大和村

・床上浸水:1棟(今里)
沖永良部島

和泊町(わどまりちょう)

・床上浸水:1棟
→住民消防が作業予定
・床下浸水:5棟
報道

瀬戸内町

【報道】
・久慈集落では住宅7棟が床上まで水に浸かり、集落の一角には使えなくなった電化製品や畳などが積み上げられていた(NHK報道)

停電

2023/06/22 11:00現在
出典:『停電情報(奄美大島)』(九州電力)

宇検村

・約180戸(阿室、平田、屋鈍)

瀬戸内町

・約190戸(花天, 節子, 西古見)

道路

宇検村

・県道79号
-役場近くで冠水し、車2台が立ち往生
-芦検トンネル近くなど6か所では土砂崩れが発生

奄美市

・国道58号
-石釜トンネル付近で道路が冠水し、複数の車が立往生(NHK報道)
-役勝川付近で道路冠水(NHK報道)


<SNS>

農業被害

瀬戸内町

・たんかん畑への土砂・岩流入(久慈集落)
報道

・『奄美大雨 瀬戸内町久慈集落ではたんかん畑に土砂や岩』(2023/06/23 NHK)
瀬戸内町の久慈集落ではたんかん畑が山から流れ込んだ土砂や岩で一面覆われてしまいました。雨が降る前はコンクリートの道路を挟んで左右にたんかんの畑が広がっていたということですが、道路はめくれ上がり、元の様子がわからないほどになっています。農園の持ち主の広野祐介さんは、3年前に120アールほどの面積にたんかんを植え、初めての収穫となることしは1.5トンほどの出荷を見込んでいたということですが、たんかんの木のほとんどが流されてしまったということです。

支援活動

奄美大島

情報収集

【報道】

奄美大島の大雨被害 海保が航空機で上空から確認』(2023/06/23 NHK)
第10管区海上保安本部は、22日、午後、航空機で奄美大島での大雨による被害状況を上空から確認しました。このうち、瀬戸内町花天のチチエン崎付近では県道沿いの崖が崩れて道をふさいでいます。土砂は海まで達して、海面が茶色く濁っています。また宇検村平田のタエン崎付近でも、県道沿いの崖が崩れ、道の上に木がなぎ倒されている様子が確認できます。

宇検村

集落孤立支援

・チャーター船運航

瀬戸内町

災害ボランティア活動

【報道】
・災害ボランティア活動(久慈集落):活動人数約200人(6月25日[4日目])→6月26日には、土砂撤去完了の見込み

・『復旧作業続く 約200人のボランティア集まる 泥だらけになり運び出す 甚大な土砂災害の鹿児島県・瀬戸内町久慈』(2023/06/26 奄美新聞社)
線状降水帯による記録的な大雨で、甚大な土砂災害が発生した瀬戸内町の久慈集落(武田政文区長、61世帯92人)では、日曜日となった25日も住民やボランティア総出で復旧活動が続いた。島内各地から集まったボランティアは約200人。集落内の道路は狭く、民家の庭や敷地内には重機が入れないため、水分を多く含み重たくなった土砂を泥だらけになりながら人力で運び出す姿が多く見られた

農業復旧活動

【報道】

・『瀬戸内町 大雨被害の復旧作業続く』(2023/06/26 NHK)
ドラゴンフルーツなどを栽培するAさんの畑では大量の土砂が山から流れ込み、26日は10人ほどがスコップや手で土砂を取り除いたり、重機で流木を撤去したりしていました

報道

鹿児島県・奄美大島

災害後一か月報道

・『奄美大島 記録的大雨から1か月 被害受けた畑の復旧作業続く』(2023/07/20 NHK)
瀬戸内町の久慈集落では裏山が崩れ、Aさんの120アールほどのたんかん畑が一面土砂に覆われました。19日は、重機で土砂を取り除く作業が行われていました。農道の路面はめくれ上がったままで、陥没した所には崩れた山の斜面から水が流れ込んでいました。一方、土砂に覆われた14アールほどのドラゴンフルーツの畑は、ボランティアの力を借りて泥をかき出すことができ、根が腐ることはなかったということです。(中略)今回、畑の大半が被害にあい、今のところ、復旧について見通しはたたないということです。Aさんは「農作業がほぼなくなってしまい、大切にしていたものがなくなった気分です。農業は何らかの方法で続けていきたいです」と話していました

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