2022年1月4日午前6時6分頃、父島近海を震源とするマグニチュード6.3の地震が発生しました。この地震で、東京都小笠原村で、震源5強の揺れを観測しています。
地震情報(気象庁)
地震諸元 | |
---|---|
発生時間(JST) | 2022/01/04 06:09 |
震源地 | 父島近海 |
緯度(北緯、度) | 27.1°N |
経度(東経、度) | 142.5°W |
規模(マグニチュード) | 6.3 |
深さ(km) | 70 |
震度:5強 | 東京都小笠原村(母島) |
※この地震について、緊急地震速報を発表しています。
防災上の留意事項
気象庁
揺れの強かった地域では、落石や崖崩れなどの危険性が高まっていますので、今後の地震活動や降雨の状況に十分注意してください。
過去の事例では、大地震発生後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あることから、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度5強程度の地震に注意してください。特に今後2~3日程度は、規模の大きな地震が発生することが多くあります。
専門家
・『小笠原で震度5強 専門家「今後1週間は同程度の地震に注意を」』(2022/01/04 07:10 NHK)
地震のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の古村孝志教授は「一般的には震源が浅い地震やプレート境界で起きる地震に比べてその後の地震活動は少なくなる傾向にあるが、今後1週間程度は同じ程度の揺れを伴う地震に注意してほしい」と話していました
記者会見
・『令和4年1月4日06時09分頃の父島近海の地震について』(2022/01/04 気象庁)
報道
・『小笠原の地震 気象庁 “落石の危険も 今後の地震や雨に注意”』(2022/01/04 08:36 NHK)
気象庁の束田進也地震津波監視課長は午前8時10分から記者会見を開き、「揺れの強かった地域では落石や崖崩れなどの危険性が高まっているので、今後の地震活動や雨の状況に十分注意してほしい。揺れの強かった地域では1週間程度は最大震度5強程度の地震に注意してほしい。特に2~3日程度は規模の大きな地震が発生することがあり、注意が必要だ」と呼びかけました
避難対応
避難所の開設なし(出典:小笠原村)
被害状況
1月4日8時30分現在、被害の報告なし。
現地の状況
母島(震度5強)
・『【動画】震度5強を観測 東京 小笠原村の母島にある商店の様子』(2022/01/04 09:31 NHK)
・『小笠原諸島で震度5強 津波の心配なし』(2022/01/04 08:21 NHK)
小笠原警察署母島駐在所の職員によりますと、これまでのところ地震による大きな被害は確認されていないということです。職員は、「地震発生時は近くの学校の体育館で剣道の稽古をしていましたが、突然、下から突き上げるような強い揺れを感じました。稽古には小学生も参加していて驚いて泣き出す子どももいました。電気は通常通りついていて、物が落ちるようなことはありませんでした。現在、警察官が島内を巡回して被害がないか確認を進めています」と話していました
・『小笠原諸島で震度5強 津波の心配なし』(2022/01/04 08:21 NHK)
小笠原村役場にいた職員は、「役場の宿直室にいた。突き上げるような揺れを感じたあと、10秒くらい横に揺れた。電気はついている」
・『小笠原諸島で震度5強 津波の心配なし』(2022/01/04 08:21 NHK)
(母島の民宿)「地震が起きたときは寝ていたが突き上げるような揺れで目が覚めた。壁に掛けてあった絵やテーブルの上のものもそのままで、落ちたものは無かった。電気もついていて、特段の影響はありません
対応状況
政府
・06:10 総理大臣官邸の危機管理センターに官邸連絡室を設置(関係する府省庁や自治体と連絡を取るなどして、被害の状況などについて情報収集を進める)
自衛隊
本日、小笠原諸島近海で発生した最大震度5強の地震に対し、 #海上自衛隊 の航空機により情報収集を実施しました。なお、被害は確認されませんでした。航空機は、任務を終え、基地へ帰投しました。#自衛隊 は、引き続き、災害を含むあらゆる事態に万全を期して参ります。(写真はイメージです。) pic.twitter.com/KkmFE0KX8W
— 防衛省統合幕僚監部 (@jointstaffpa) January 4, 2022
本日(4日)6時9分頃、小笠原諸島近海を震源とする最大震度5強(母島)の地震が発生しました。#自衛隊 は、上空からの被害情報収集のための航空機を発進準備中です。自治体等と連携しつつ、国民の安心安全のため万全を期して参ります。(写真はイメージです。) pic.twitter.com/f9Eec2Wxdf
— 防衛省統合幕僚監部 (@jointstaffpa) January 3, 2022
今後の防災・教訓
・『島しょ部で強い揺れ…津波警報待たず避難を』(2022/01/04 10:18 NNN)
気象庁は、今回、地震の発生からおよそ8分後に「津波の心配はない」と発表しましたが、島しょ部での地震は震源の決定に時間がかかるため、「強い揺れを感じた場合には、津波警報を待たずに避難を始めてほしい」としています