2023年台風6号 警戒・被害状況等(8/22更新)

概況

※気象庁情報(2023/08/10 13:00現在)
・7月28日3時にフィリピンの東で発生した台風第 6 号は、8 月 2 日から 3 日にかけて、大型で非常に強い勢力で沖縄地方にかなり接近した。その後、西へ進み、東シナ海でほと
んど停滞した後、進路を東へ変えてゆっくりとした速度で再び沖縄・奄美に接近した。沖縄・奄美を通過後は北上し、9 日は九州の西の海上を北に進んだ。
・7 月 30 日から 8 月 10 日にかけての総雨量は、台風接近前から雨が降り続いた九州南部地方の多い所で 1000 ミリを超える大雨となり、平年の 8 月の月降水量の 2 倍を超えた地点
があった。また、台風の影響を長く受けた沖縄・奄美では多い所で 700 ミリを超える大雨となり、平年の 8 月の月降水量の 4 倍を超えた地点があった。四国地方でも、多い所で
800 ミリを超える大雨となり、平年の 8 月の月降水量を超えた地点があった。沖縄地方や九州南部・奄美地方、九州北部地方、四国地方では線状降水帯が発生した。
・沖縄地方では最大瞬間風速が 50 メートルを超え、8 月の 1 位の値を更新した地点があったほか、潮位が過去最高の値を更新した地点があった。また、再接近時も最大瞬間風速が
30 メートルを超える風が吹くなど、影響が長く続いた。8 日以降は台風の北上に伴い、九州でも 40 メートルを超える最大瞬間風速を観測した。
・台風第 6 号は、朝鮮半島を北上している。台風は九州から離れるが、引き続き台風周辺の雨雲により、九州や四国地方を中心に大雨となり、11 日頃にかけて、これまでの大雨により地盤が緩んでいる所があり、少しの雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがある。
・10 日にかけて、九州北部地方、四国地方では、非常に強い風が吹くところがあり、九州北部地方ではうねりを伴った大しけとなる。
・九州や四国地方を中心に、土砂災害に厳重に警戒。低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風、高波に警戒。落雷や竜巻などの激しい突風に注意。

2023年8月9日11時16分 気象庁発表
・台風第6号は、9日10時には枕崎市の西南西にあって、1時間におよそ10キロの速さで北北西へ進んでいる
・中心の気圧は975ヘクトパスカル、最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで、中心から半径150キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている
・九州南部では、線状降水帯による非常に激しい雨の降りやすい状況が続いている
・台風は、暴風域を伴って九州の西の海上を北上し、10日朝に対馬海峡に進む見込み
・台風本体の発達した雨雲は、中心付近よりもやや離れた所に位置しているため、台風の中心が九州の西の海上を進む場合でも、九州では猛烈な雨や非常に激しい雨が降るおそれ
→西日本では、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風に厳重に警戒し、高波に警戒
→九州南部では、線状降水帯による非常に激しい雨の降りやすい状況が続いており、引き続き、奄美地方では9日日中は、九州北部地方では10日午前中にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性
出典:『令和5年 台風第6号に関する情報 第288号』(2023/08/09 11:16 気象庁)

気象情報

気象庁

記者会見

【2023年8月7日 気象庁・国土交通省合同会見】
・台風の動きが遅いため雨量がかなり多くなり、8月10日の木曜日にかけて、九州南部の多いところで700ミリ前後の記録的な大雨になるという見通し
・九州南部では、8月1か月分の平均的な雨量(200ミリから300ミリ)を大きく上回る記録的な大雨になるおそれ
・土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水への厳重な警戒が必要
・台風は中心付近に比べて周辺に発達した雨雲を伴っていることから、台風から離れた西日本から東日本の太平洋側でも、雨量が多くなる見込み
・九州を中心に暴風による影響が長引くおそれ
→特別警報などの発表を待つことなく台風に対する警戒感を強め、早め早めの行動を

愛媛県

線状降水帯発生情報

2023年8月10日02時10分 愛媛県東予
見出し文:「東予では、線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いています。命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっています」

大分県

線状降水帯発生情報

2023年8月10日01時39分 大分県
見出し文:「大分県では、線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いています。命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっています」

宮崎県

線状降水帯発生情報

2023年8月10日01時39分 宮崎県
見出し文:「宮崎県では、線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いています。命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっています」

鹿児島県

線状降水帯発生情報

2023年8月9日10時20分 種子島・屋久島地方に発表


出典:『顕著な大雨に関する鹿児島県(奄美地方を除く)気象情報 第1号』(気象庁)

沖縄県

線状降水帯発生情報

2023年8月6日05時30分 沖縄本島北部に発表


出典:『顕著な大雨に関する沖縄本島地方気象情報 第1号』(気象庁)

河川情報

鹿児島県

浸水被害

・大王川(南さつま市大浦町)調査中
・永田川(屋久島町永田) 調査中
・雄 川(錦江町田代川原) 調査中
出典:『台風第6号による被害状況等(概要)』(2023/08/10 15:30 鹿児島県)
【報道】
・栗生川(屋久島町)

沖縄県

はん濫・越水等

【報道】

避難関係

鹿児島県

避難情報

<緊急安全確保>
・鹿児島県十島村(村内全域379世帯675人)

避難状況

【報道】

・『延岡市の70代の避難住民「早く台風過ぎ去ってほしい」』(2023/08/09 NHK)
全域に高齢者等避難の情報が出されている延岡市では市内68か所に避難所が開設され、午前10時時点で99世帯124人が避難しています。このうち、市役所2階の講堂では、避難してきた人たちが横になって休んだり、ラジオを聞いたりしながら過ごしていました。また、避難が長引くことを懸念しておにぎりなどの食料や水、常備薬などを多めに持ち込んでいました。8日、避難所が開設されてすぐ避難してきた70代の女性は「家にひとりでいるのは怖く、雨がひどくなってからだと歩いて避難するのに時間がかかるので早めに来ました。早く台風が過ぎ去ってほしいです」と話していました

被害状況

人的被害

全国
都道府県死者行方不明者重傷軽傷合計
高知県11
佐賀県11
長崎県123
熊本県11
宮崎県11
鹿児島県257
沖縄県137579
合計178593
出典:『令和5年台風第6号による被害及び消防機関等の対応状況』(2023/08/18 総務省消防庁)
鹿児島県

・重傷2名(与論町1,瀬戸内町1)
・軽傷5名(鹿児島市3、姶良市1、和泊町1)
出典:『台風第6号による被害状況等(概要)』(2023/08/10 15:30 鹿児島県)
【報道】(NHK等)
<負傷>
・70代男性(2023/08/08 19:40 鹿児島市大竜町、歩行中に風にあおられて転倒し顔に軽いけが)
・70代男性(2023/08/08 17:00 姶良市、歩行中に風にあおられて転倒し手首の骨を骨折するけが)
・70代女性(2023/08/08 15:00 鹿児島市小川町、風にあおられて転倒し肩を強く打つけが)
・84歳女性(2023/08/02 10:30 沖永良部島・知名町、避難所から病院に向かうために外に出たところ、風にあおられて転倒し右肩を骨折)
・71歳女性(2023/08/02 10:00 沖永良部島・和泊町、車から荷物を取ろうとした際、風にあおられて転倒し、腰などを強く打つけが)

沖縄県

【報道】(NHK等)
<死亡>
・90歳男性(2023/08/01 22:00 大宜味村、倒壊した自宅車庫のトタン屋根の下敷きになり、病院に搬送されたが約2時間後に死亡 )
・89歳女性(2023/08/01 夜 うるま市、停電中のろうそく使用により火災発生、2階建ての住宅全焼。治療中、2日夕方に死亡 )
<負傷>
・20代男性(2023/08/02 宜野湾市、倒木の撤去作業中に風にあおられて転倒し左腕を骨折)
・40代男性(2023/08/02 八重瀬町、屋根で作業中、滑った際に足を切るけが)
・40代男性(2023/08/01 夜 中城村、台風によって割れた窓ガラスの破片で額を切るけが)
・20代女性(2023/08/05 10:17 名護市、海沿いの道路を走っていた乗用車に高波が当たり腕に軽いけが)
・80代女性(2023/08/05 午前 那覇市、在宅医療での機器が停電のため使えなくなり病院に搬送)
<車両閉込め>
・男性(2023/08/05 名護市、高潮による道路冠水により車両停止→自力で脱出)
・男性(2023/08/05 本部町、高潮による道路冠水により車両停止→自力で脱出)

住家被害等

全国
都道府県全壊(棟)半壊(棟)一部損壊(棟)床上浸水(棟)床下浸水(棟)合計(棟)備考
高知県55
宮崎県521017
鹿児島県1333652
沖縄県34261465
合計3601165139
出典:『令和5年台風第6号による被害及び消防機関等の対応状況』(2023/08/18 総務省消防庁)
鹿児島県

住家被害:32件
―一部破損6件:三島村1件,南種子町1件,与論町4件
―床上浸水4件:曽於市1件,瀬戸内町3件
―床下浸水22件:曽於市1件,東串良町1件,南大隅町6件、屋久島町5件,瀬戸内町9件
出典:『台風第6号による被害状況等(概要)』(2023/08/10 15:30 鹿児島県)
【報道】
<全壊>
・空き家1棟(2023/08/02 12:30 与論町那間集落、木造1階建ての空き家が風にあおられて全壊→屋根は約50メートル先の畑に飛ばされていた)
<一部損壊>
・棟数不明(2023/08/08 与論町古里・麦屋・立長地区)
・空き家1棟(2023/08/08 与論町茶花地区)

道路

大分県

【報道】
・土砂崩れ(2023/08/10 県道7号・豊後大野市緒方町・原尻の滝付近、道路全面に土砂が堆積しています。巻き込まれた人や車、建物への影響はない模様)

宮崎県

【報道】
・山の斜面が崩落(2023/08/08 国道327号・椎葉村野地地区、道路脇の山の斜面がおよそ40メートルにわたって崩落)
※2022年台風14号で被災して以降、通行止となっている箇所で、年内の復旧を目指して工事中のところの崩落

鹿児島県

【報道】
・電柱倒壊(2023/08/08 県道439号市木南郷線)
・一部損傷(2023/08/08 県道112号今別府串間線、道路脇の崖が崩れたことによる落石と、近くの川の増水による落石などで道路が一部損傷)
・土砂崩れ(2023/08/09 県道・垂水市・大野原地区、市の中心部へ向かう県道が土砂崩れで一時通行止、停電も発生)


・土砂崩れ(2023/08/09 国道269号線・南大隅町 根占地区、近くの山から崩れたとみられる土砂が、約200メートルに渡って流れ込んだ)


・斜面崩壊(2023/08/08 県道614号線・瀬戸内町瀬武、道路脇の斜面が高さおよそ12メートル、幅およそ20メートルにわたって崩れた)

沖縄県

【報道】

支援情報

沖縄県

災害ボランティアセンター

・募集期間:令和5年8月7日(月)~※募集終了
※終了時期は、状況を判断した上で決定
・活動日時:令和5年8月8日(火)から、午前10時から午後4時までの間の2時間程度
・活動内容:被災者宅の掃除や片付け、食料等の配布支援等
沖縄市社会福祉協議会

備え

宮崎県

浸水対策

【報道】

去年の台風で浸水被害の国富町田尻地区 住民が備えを進める』(2023/08/08 NHK)
・去年の台風14号の際に近くの用水路などがあふれ、自動車整備工場内が浸水しタイヤチェンジャーなどの機械が水につかり修理などで約80万円かかった
→今回は積み重ねたコンクリートブロックの上に機械を置くなどして浸水被害を防ぐための対策を取った
「大雨が降ってから重い物を動かそうとしても間に合わないので、事前に対策を取りました。徒労に終わってほしいですが、心配してもしょうがないので今できる最善策を講じたい」
・同じ地区に住む女性も去年の台風14号の際に庭や玄関まで水がきて車が浸水する被害を受けた
→当時は身の危険を感じたものの、気付いたときには自宅近くの道路が冠水し一緒にいた娘たちとともに避難できなくなったため、今回は早めの避難ができるよう準備を進めている
「すでに車には避難するための荷物をまとめています。去年のことがあったので、避難指示が出たらすぐ避難しようと思っています」

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※一部、時系列が異なる箇所があります

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