20251118 大分県大分市佐賀関で発生した大規模火災(2/19更新)

※2026年2月19日8時更新

概要

火災に関する情報

出典:『大分県大分市において発生した火災による被害及び消防機関等の対応状況』(2025/11/18 総務省消防庁) 等
・発生日時:2025年11月18日17時40分頃(大分市消防局覚知 11月18日17時43分頃)
・発生場所:大分県大分市佐賀関1828付近(田中地区)(出火建物調査中) →11/28 13:30 半島部分鎮火(11/28 13:30 蔦島 鎮圧)
・発生原因:調査中

見える化

・『佐賀関大規模火災の被災状況を可視化する3Dデータ』(東京大学 渡邉英徳 研究室)


【報道】

・『大分市佐賀関 大規模火災 住宅がある地域「鎮圧状態」に』(2025/11/20 NHK)
大分市は20日午後2時、災害対策本部の会議を開き、消防局の原田浩司局長が「住家がある半島側については午前11時に鎮圧状態であることを確認した」と述べ、住宅や山林がある佐賀関の半島部分については、「鎮圧状態」になったと明らかにしました。

原因究明

【報道】

・『大分市佐賀関 大規模火災 住宅がある地域「鎮圧状態」に』(2025/11/20 NHK)
火災に詳しい東京大学の廣井悠教授によりますと、空き家は火災の早期発見や初期消火が難しいうえ、手入れされずに壊れるなどしていた場合、飛んできた火の粉が室内に入り火がつきやすくなるということです。今回、火災が起きた地域は空き地が少なく空き家の解体や活用が進んでいなかったとみられ、住宅密集地に空き家が点在していたことが、火災が広がった要因の1つになった可能性があるとしています。空き家を解体して空き地にすると延焼を防ぐ効果があるほか、消火活動の拠点としても活用でき火災対策に有効だということで、廣井教授は「今回の現場は住宅が密集し空き地も少なく、火を消し止めるのが難しかったと考えられる。空き家の解体を進め空き地を増やしたり、窓や壁を改修して燃えにくくしたりすることで延焼は防ぐことができる。人口が減少する地域でどのように火災対策を進めるのか、ソフト面も含めて真剣に考える必要がある」と話しています。

避難状況

大分県

大分市

・佐賀関公民館(大分市大字佐賀関1407番地の27、佐賀関市民センター内)
0世帯0人(2026/12/26 17:00時点)
※最大避難者121世帯180人(2026/12/18 23:00時点)
【報道】

・『大分市佐賀関の避難所で2人がインフルエンザ感染、希望者にタミフルの予防投与開始』(2025/11/23 読売新聞)
大分市は22日、避難所の佐賀関公民館で、インフルエンザ患者2人が確認されたと明らかにした。感染拡大防止のため、希望者にインフルエンザ治療薬「タミフル」の予防投与を始めた。市保健所によると、2人はいずれも70歳代の男性。ともに21日に発熱を訴え、市内の医療機関で陽性が確認された。1人は入院し、もう1人は公民館の個室で療養している。公民館には22日正午現在、69世帯108人が身を寄せている。公民館では、医師や看護師らの医療チームが午前と午後に巡回し、被災者の健康状態を確認している。避難している久保田孝弘さん(69)は「避難で疲れているので感染が心配。手洗いなどで気を付けたい」と話した。

<2次避難所>
JX金属製錬㈱佐賀関製錬所 済美寮
・申込期間:12月3日から4日正午→4日午後から入居可能見込み
・確保数:25部屋
・料金:無償
・食事:朝・夕の2回、寮の食堂で提供(昼食は佐賀関市民センター)
・避難者数:0世帯0人(2026/12/26 17:00時点)
【報道】

・『災害廃棄物受け入れと二次避難所、JX金属佐賀関製錬所社員寮の申し込み開始 佐賀関大規模火災』(2025/12/03 21:02 OBS)
(JX金属製錬佐賀関製錬所総務課・上野裕和課長)「地域の人に支えていただきながら創業を続けてきた。少しでも地域の人の役に立ちたい」

・『「やっと畳に眠れる」避難所閉鎖 大分市佐賀関大規模火災 避難者全員が次の住居決まる』(2025/12/26 TOS)
避難所を出る人は「やっと眠れる。畳に」、「普通通り生活できればいい。(夫と)2人だから」
足立市長「最後の(避難者を乗せた)マイクロバスがでた後、17時に避難所を閉鎖したい」
大分市は26日の災害対策本部会議で避難所の閉鎖を正式に決定。先ほど、午後5時をもって閉鎖されています。避難者は全員、次の住居は決まっているということです。また、市の「災害対策本部」も26日付で廃止となっていて今後は「生活再建支援・復興本部」が取り組みを進めていきます。

被害状況(11/19 14時現在)

出典:『大分県大分市において発生した火災による被害及び消防機関等の対応状況』(2025/11/18 総務省消防庁)
出典:『令和7年11月18日大分市佐賀関の大規模火災 災害情報について』(大分県)

人的被害

・死者:1名
※19日12時10分に火元建物と思われる跡から心肺停止状態の性別不明者を発見し、12時38分に死亡確認(大分市発表)
・負傷者:1名(大分市、50代女性、頭痛悪寒、病院に搬送済)

建物被害

・焼損棟数:187棟→194棟に(2026/1/20時点、大分市)
・罹災世帯:約130世帯
※焼失面積(被災エリア):約48,900㎡ →63,853.87㎡(佐賀関半島の山林部や蔦島(つたしま、無人島)の被災部分も含め、消防の現地調査などに基づいて算出)

報道

・『大分市佐賀関で大規模火災 170棟超延焼 1人安否不明 山火事に発展か』(OBS大分放送)
・【大分市で大規模火災】170棟以上に延焼 1人の安否不明(2025/11/19 日テレNEWWS)

支援状況

災害法制

災害対策基本法

・罹災証明書等の発行状況(2026/01/08 10時現在、大分市)
ー罹災証明書:105件(全壊:93件、準半壊:1件、一部損壊:11件)
ー被災証明書:142件

被災者再建支援法

申込・支給状況(2026/01/18時点)
基礎支援金
・申請世帯数:84世帯
・支給世帯数:74世帯(計6275万円)
加算支援金
・申請世帯数:5世帯
・支給世帯数:3世帯(計437万5千円)

災害救助法

災害救助法適用
※火災での災害救助法適用は、2016年の新潟県糸魚川市の大規模火災、2021年の松江市島根町加賀地区の大規模火災、2025年の岩手県大船渡市の山林火災、以来、4例目。
・『大分市佐賀関火災に被災者生活再建支援法適用 強風による自然災害と認定 主な支援制度を知っておこう』(2025/11/26 岡本正)

行政の動き

大分市

出典:警報・避難情報などの発令状況(大分市)
11 月 18 日
19:30 指定緊急避難場所開設(佐賀関公民館)
20:00 延焼拡大のため、災害警戒連絡室設置
23:00 山林への延焼拡大の恐れがあるため、災害対策本部設置
23:55 大分県へ自衛隊の災害派遣を要請
大分県へ災害救助法の適用を要請
11月19日
3:00 災害救助法の適用決定(大分県)
9:00 第1回災害対策本部会議
18:25 第2回災害対策本部会議

大分県

11月18日 18時24分  大分県災害対策連絡室設置
       23時00分  大分県災害対策本部へ移行
11月19日  0時30分  自衛隊の災害派遣に向けた調整を開始(大分県知事から陸上自衛隊第4師団長へ電話連絡)
        3時00分  県災害対策本部において、災害救助法の適用を決定
        6時52分  大分県防災ヘリが偵察・消火活動開始
        7時01分  熊本県防災ヘリが消火活動開始
        9時00分  自衛隊災害派遣要請
       10時00分  第1回大分県災害対策本部会議開催

経済的支援

義援金

総額:2億7585万1077円(2026/01/18 時点)
【報道】

・『佐賀関大火、大分県や日本赤十字社県支部などに寄せられた義援金が2億7千万円超に』(2026/01/21 大分合同新聞)
大分市佐賀関の大規模火災で、県は20日、県と日本赤十字社県支部、県共同募金会に寄せられた義援金が2億7585万1077円(18日時点)になったと発表した。このうち第1次配分の1億4250万円を今月末までに、市を通じて計106世帯に振り込む。県によると、配分額は▽全壊世帯 150万円▽半壊世帯 75万円▽一部損壊世帯 15万円。第2次配分は23日に審議する。

行政への寄付

・大分県への寄付金(ふるさと納税等):計1886万1638円(2026/01/18 時点)

物資支援

<配布会>
・第1回配布会
開催日:2025年
開催場所:旧大志生木小学校・体育館
配布物資:全国から寄せられた衣類や保存食など
参加人数:52人
【報道】

・『災害廃棄物受け入れと二次避難所、JX金属佐賀関製錬所社員寮の申し込み開始 佐賀関大規模火災』(2025/12/03 21:02 OBS)
(被災者)「服が燃えてしまったので、ちょうどよかったです。これぐらいあると、とても助かります」

NPO・ボランティア等

支援者支援

・補助金(大分県):被災者の居場所づくりや健康支援に向けた取り組みを行うNPO法人、ボランティア団体向けの最大で100万円の補助金(2026/01/20 大分県)

・『佐賀関火災「本格的な復興のフェーズに」コミュニティー維持へ NPO法人などに最大100万円補助 大分』(2026/01/20 TOS テレビ大分)
20日開かれた県の被災者生活再建支援本部会議では、佐藤知事「いよいよ本格的な復興のフェーズに移行した。様々な支援策を取りまとめて大分市としっかり連携しながらコミュニティーの皆さんともしっかり連携しながら佐賀関の復興を進めていきたい」

災害ボランティアセンター・被災者支援センター

11/20 大分市地域ささえあいセンター設置(大分市社会福祉協議会)

おおいた災害支援つなぐネットワーク(O-link)

・「令和7年11月18日発生 大分市佐賀関の大規模火災について」(随時更新)

住まい・住宅再建

立入許可(安全確認後)

【報道】

・『大分市佐賀関 大規模火災 住宅がある地域「鎮圧状態」に』(2025/11/20 NHK)
警察は、規制線が張られて自宅などに戻ることができないエリアに住む人たちからの要望を受けて、安全が確認されたと判断できる場所については、警察官が付き添ったうえで立ち入りを認めているということです。(中略)
およそ2日ぶりに自宅の状況を確認した男性は「自宅は無事でしたが、被害にあった知り合いも多く、いたたまれない」と話していました。
渡邊忠孝さん(65)は、おとといの火災発生のあとから避難所で過ごしていて、20日午後、およそ2日ぶりに自宅の様子を確認しに訪れました。渡邊さんは「火災で人がいなくなって地域の家もなくなって、光景が変わるのはつらい」と話し、警察官とともに規制線の内側にある自宅に向かいました。渡邊さんの自宅は、1階部分や外壁、庭など、確認できた範囲では目立った被害はなかったということですが、数軒離れた住宅は被害を受けていたということです。渡邊さんは「自宅で確認ができたところは無事でほっとしたが、周囲に目を向けると焼け落ちた家がたくさんあって知り合いも多くいたたまれず、なんてことばをかけたらよいのかとか、無事だった私がことばをかけていいのかという思いになった」と涙ながらに話していました。

立入許可

・第1回:2025年11月22日(76人)
避難所⇒火災現場(8時30分から15時30分、約30分おき、バスやワゴンを使用して計12往復。(朝日新聞報道)
・第2回:2025年12月3日(63人)
【報道】

・『「思い出なくなった」「想像以上」 大規模火災の自宅、目の当たりに』(2025/11/22 朝日新聞)
現場に向かったのは、火災の発生場所から東側にあり、激しく焼けた田中地区の住民ら。ヘルメットやマスクを着けて通り沿いを歩きながら、自宅の様子を確認したという。
「ずっと暮らしてきた場所が焼け野原になった。泣いても泣ききれん」。敷嶋房子さん(87)は、焼けた自宅を見て、驚きと悲しみを隠しきれない様子だった。

・『災害廃棄物受け入れと二次避難所、JX金属佐賀関製錬所社員寮の申し込み開始 佐賀関大規模火災』(2025/12/03 OBS)
一方、火災で焼失したエリアは現在も立ち入りが規制されていますが、半島部分の鎮火が発表され、安全に通行できる道路が増えてきたため、3日から焼失エリア内の住民を対象にした立ち入り許可証の運用が始まりました。このエリアで住民の立ち入りが許可されるのは、11月22日にバスで現地に入って確認して以来、今回が2回目となります。
(被災者)「火事後初めて来ました。すぐ近くまで行けました。もう全然だめでした」「もう全壊です。なにも言えないです。風景が違いすぎるんで」

災害廃棄物受入

・12月3日から受入(大分市)→最終的に佐野清掃センター埋立場で処理

公費解体

2026/01/13 公費解体に向けた現地調査を開始
【報道】

・『住宅解体やがれき処理に向けて被災者立ち会いで調査始まる 1月中には作業開始へ 大分市佐賀関大規模火災』(2026/01/13 TOSテレビ大分)
「被災した家の公費解体へ向けて規制線の奥では住民が家に必要なものがないかなど確認作業を行っている」佐賀関の大規模火災では多くの建物が被災していて、大分市に申請をすれば全額公費で解体とがれきの撤去を行えるようになっています。その作業に向けて13日から被災者立ち合いのもと現地調査が始まりました。3世帯3人が自宅の確認に訪れ、釣り具を自宅兼工場で製造していた八潮工業の木崎章二さんの姿もありました。市によりますと13日は自宅の敷地の範囲や思い出の品が残っていないかなどを確認したということです。
◆八潮工業 木崎章二社長
「こんな状況になったら何も感じるものはない。もう少し何か残っていれば感じ方が違うだろうけれど何も無いから言葉に出てこない」

応急仮設住宅(仮住まい)

・市営住宅
・みなし仮設住宅

復興住宅

【報道】

大分市が恒久的な復興住宅整備を本格検討 佐賀関大規模火災被災者支援へ』(2025/12/12 大分放送)
今後の生活について、住民からはコミュニティが保たれるよう現場近くに住み続けたいという声が上がっていて、市は復興住宅を現場近くに整備できないか調整を進めています。復興住宅は一時的な仮設住宅とは異なり、公営住宅と同様、恒久的に暮らすことができます。候補地として、焼けた地区の高台にある田中運動公園グラウンドが挙がっていて、大分市は国の補助金が適用できないか現在調整を進めています。

コミュニティ支援

交流会

・開催日:2026年1月25日
・開催場所:佐賀関公民館
・参加人数:93世帯129人(5地区)
・主催:大分市
・今後について:自治会とも相談して、定期的に開催予定
【報道】

・『大分市佐賀関の大規模火災、新たな生活を送る被災者らが交流会「元気にしとったかえ」…握手や抱き合って』(2026/01/26 読売新聞)
会場には、市内外の小中学生から届いた応援メッセージなども飾られた。(中略)火災で50年以上暮らした自宅が焼け落ち、今は車で20分ほど離れた市営住宅で長女と暮らす住民(82)は「みんな元気そうで安心した。思い出が全部燃えてしまったからこそ、人とのつながりを大切にしたい」と話した。

復興

復興計画

【報道】

・『大分の大規模火災から3か月、復興計画策定は「8月頃」めど…不安を抱える住民「地区に戻りたいが」』(2026/02/18読売新聞)
市は公費解体を11月末をめどに終える方針だが、空き家など10棟の所有者が分かっていない。境界が画定できていない土地も72筆ある。そのため、所有者を特定できない場合、市は裁判所に申し立てを行い、選任された管理人が公費解体を申請できる制度の利用を検討している。市によると、市営住宅や民間の賃貸型応急住宅(みなし仮設)などに身を寄せているのは94世帯131人(1月28日現在)。災害救助法で原則2年と定められているみなし仮設や、最長2年とする市営住宅の入居期間内に間に合うよう、市は被災者向けの市営住宅を佐賀関に建設する予定だ。被災者の住まいに関する意向調査や住民との意見交換会を踏まえ、8月をめどに復興計画を策定するという。現場の大半は、方言で「せど」と呼ばれる細い道が入り組んだ住宅密集地だ。現在の建築基準法は、原則として幅4メートル以上の道に建物の敷地が2メートル以上接するよう定めており、復興には新たな道路の整備が必要となる。
田中2区の区長(66)は、自宅が焼け落ち、現場から約1キロ離れた市営住宅で暮らす。被災前の自宅は道路から奥まった場所にあり、「地区に戻りたいが、土地の一部が道路になる可能性もある」と話す。「同じ場所に自宅を再建できるのか、新たに造られる市営住宅に入った方がいいのか……」と頭を悩ます。

資料

過去の災害

大分県臼杵市大規模火災

・がれき撤去
【報道】

・『臼杵市の商店街「八町大路」などで15棟が燃えた火事 がれきの撤去作業始まる 大分』(2024/11/28 TOS)
28日は臼杵市から依頼を受けた地元の建設会社10社が無償でがれきの撤去作業を行いました。
◆県建設業協会臼杵支部副支部長  戸上新次さん
「一日でも早く皆さんが生活を始められるように安全に作業したい」
がれきの撤去は(2024年11月)29日以降も続けられるということです。

以上

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