20180617 群馬県南部で震度5弱(M4.6)の地震

6月17日15時27分頃、群馬県南部を震源とする地震があり、群馬県渋川市で震度5弱を観測しました。この地震による津波の心配はありません。17日21時現在、大きな家屋被害や人的被害の報告はありません。
気象庁は、揺れの強かった地域では、落石や崖崩れなどが起こりやすくなっている可能性があるため、今後の地震活動への注意を呼びかけています。また、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意を呼びかけています。特に地震発生から2、3日程度は、強い揺れをもたらす地震が発生することが多くあるとのことです。
なお、千葉県東方沖で発生したスロースリップとの関連は、直接関係ないとの見解を示しました。
この地域を震源とする地震としては、過去最大規模とのことです。

地震諸元

地震諸元(気象庁)
発生時間(JST)2018/06/17 15:27
震源地群馬県南部
緯度(北緯、度)36.4°N
経度(東経、度)139.2°W
規模(マグニチュード)4.6
深さ(km)14
震度(5弱)群馬県渋川市

推計震度分布等(防災科学研究所 J-RISQ地震情報)
→面的分布でも最大震度は5弱程度と推計される

防災・今後の見通し(2018/06/17 気象庁)

気象庁は以下の注意を呼びかけています。

防災上の留意事項

・揺れの強かった地域では、落石や崖崩れなどが起こりやすくなっている可能性があるので、今後の地震活動に注意
・過去の事例では、大地震発生から1週間程度の間に同程度の地震が発生した事例は1~2割あることから、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意
・特に地震発生から2~3日程度は、強い揺れをもたらす地震が発生することが多くある

緊急地震速報の発表状況

地震検知から7.5秒後の15時27分34.3秒に緊急地震速報(警報)を発表

記者会見資料

・「平成30年6月17日15時27分頃の群馬県南部の地震について」(2018/06/17 気象庁)

専門家の分析

・「「1週間ほどは震度5弱程度以上に注意」専門家」(2018/06/17 18:05 NHK)

東京大学地震研究所の古村孝志教授は「今回の震源の近くには大久保断層という活断層があることが知られていて、その活断層が関係した可能性も考えられる」と述べ、「群馬県を震源に強い揺れを観測するような地震はしばらく起きていないが、日本国内の内陸ではどこでも大きな地震が起こりうることを忘れてはいけない。しばらく地震が起きていない地域でも十分に注意してほしい」と指摘

被害状況

※ガスが緊急遮断された場合は、ガスメーターの復帰説明書等を参照ください

住家被害

・群馬県前橋市日吉町で、屋根瓦が2枚落下(報道)
・群馬県渋川市北橘町真壁で、屋根瓦の落下および車両の窓ガラス破損
障害のあることもの支援施設(NPO法人「ビューティフルデイズ」)で、2階の屋根瓦およそ20枚が落下。下に駐車していた車両の窓ガラスを破損させた。

報道

・「群馬・渋川市で震度5弱 新幹線も一時運転見合わせ」(2018/06/17 ANN)

・「震度5弱 屋根瓦20枚が落下 車の窓ガラス割れる」(2018/06/18 17:03 NHK)

群馬県で最大震度5弱を観測した地震で、渋川市北橘町では、NPOが運営する障害のある子どもたちの支援施設で屋根瓦が落下し、近くに駐車していた軽乗用車の窓ガラスが割れる被害がありました。けがをした人はいないということです。警察などによりますと、2階建ての建物の屋根瓦およそ20枚が落下し、下にとまっていた軽乗用車に直撃して窓ガラスが割れたということです。
屋根瓦は周辺10メートルほどにわたって散乱しましたが、施設は休みで、けがした人はいませんでした。

・「気象庁「今後1週間ほど 震度5弱程度の地震に注意」」(2018/06/17 17:42 NHK)

「最近地震が発生していないところで起きた、かなりまれな地震だった。地震はどこでも起こりうるということを改めて認識してもらい、日ごろの地震への備えが大切だ」と呼びかけました。(中略)
今月に入って千葉県東方沖の周辺では、地下のプレートの境界がゆっくりとずれ動く「スロースリップ」と呼ばれる現象が発生して地震活動が活発になっていますが、今回の地震との関連についての質問に対し「今回、地震が起きた場所は千葉県東方沖の震源域とは離れていて、直接関係するものではないと見ている」と答えました。

・「群馬 渋川で震度5弱 津波なし」(2018/06/17 16:00 NHK)

群馬県内で震度5弱は平成26年以来
気象庁によりますと、群馬県内で震度5弱の揺れを観測したのは、4年前の平成26年9月16日に茨城県南部を震源とするマグニチュード5.6の地震で前橋市や伊勢崎市などで観測して以来です。
震源が群馬県内で震度5弱は初
気象庁によりますと、群馬県内を震源とする地震で震度5弱以上の揺れを観測したのは、大正12年に統計を取り始めてから初めてだということです。

・「群馬県南部で震度5弱、屋根瓦が落ちる被害も(動画)」(2018/06/17 20:18 TBS)

 「瓦が崩れたのと、車が破損。2階の物が落ちて、物が割れて散乱している状態」(渋川市の住民)
渋川市内では住宅の屋根瓦が落ちて下にあった車の窓ガラスが割れるなどの被害がありましたが、けが人などはこれまでのところ確認されていません。また、上越新幹線と北陸新幹線が一時運転を見合わせましたが、まもなく運転を再開し、最大19分の遅れが出ました。

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