東京大学に設置された災害対策トレーニングセンター(DMTC)のモニタートレーニングに参加。開催場所は南伊豆で、合宿形式でした。DMTCは、体系的な災害対策の知識を活かし、実際の災害時に行動できる人材を育成することを目的とするとのこと。公式サイトでの、目的と育成する人材像は以下のとおり。
プロセス思考の意思決定マネジメント
災害対策で重要なことは、「どんな決断を下すのか」ではなく、「どうやって決断を下すのか」です。その意思決定プロセスを定め、自制心をもって運営することが災害対策の要です。
DMTCでは、プロセス思考の意思決定を習得してもらうために、知識を活かし、実際に災害が起こった時にどうすればよいかという行動の体験と実践により、組織を支え、リーダーとなれる人材を養成します。
育成する人材像
災害に対する事前対策から復興期にいたるまで、防災全般にわたる業務を体系的、実践的に把握し、様々な状況を先読みして考え、関連する人々や組織との連携や協働により、課題解決に向けた意思決定とマネジメントができる各組織のリーダーとなる人材
(論理性と判断力) 災害対応を論理的に把握・思考し、迅速に判断・行動できる人材
(連携力と活用力) 様々な組織・人々の能力・専門性を把握・活用し、協働できる人材
(先見性と戦略性) 災害状況と対応の先を見通し、戦略的な対応力を身に着けた人材
(知識と創造) 災害対応の知識を活かし、新たなアイデアを創造・実践できる人材
概要
名称 | DMTC 第1回モニター・トレーニング@南伊豆 |
日程 | 2018年11月27日(火)~11月30日(金)(3泊4日) |
場所 | 静岡県南伊豆町 |
定員 | 20名程度 |
対象者 | 防災に関わる自治体、民間企業の担当者、住民組織のリーダー等 |
内容 | 開発中の災害対応に係る体系的、実践的なトレーニング及びモニタリング |
受講料 | モニタープログラムのため無料(交通費、宿泊費は実費負担) |
内容・カリキュラム
1日目
・スタートアップガイド(DMTCの目的/トレーニングの考え方/養成する人材、等)
・災害対応業務概論1 過去の災害対応業務に学ぶ
・災害対応業務概論2 静岡県の災害対策
・災害対応業務概論3 47種の災害対応業務のプロセス
2日目
・トリアージ・救出・搬送トレーニング
発災直後の自助、市民トリアージ・救出・搬送等
・道路障害物対応トレーニング
道路啓開計画 、道路段差解消 、放置車両移動等
3日目
・建物被害調査トレーニング
・避難所開設トレーニング
参集~避難者受入までの初動対応を乗り切るために
4日目
・災害時SNS活用トレーニング
・災害対策本部開設トレーニング
・全体総括他
報告
・訓練報告記事(DMTC)
・訓練動画(DMTC)
・災害対策本部開設訓練
災対本部開設訓練では、電話で寄せられる災害情報について、優先順位付けや対応を随時行い、最後、本部長(町長)に報告しました。災害情報の共有システムも活用しつつでしたが、現場ではホワイトボードが相変わらず活躍します。システムへの入力は、まずは本部からの不要不急の問い合わせを減らすのには効果がありそうです。その後、俯瞰情報を後方と一体になりながら処理できるのは、メリットだと思います。
SNS
・佐藤利和さんの投稿より、トリアージ・救出・搬送訓練の様子
日本に本格的な災害対応トレーニングセンターを作る事を目的とした東大の研究会(RC95)❣️コアメンバーとして企画、運営に携わっており、昨日からDMTCとして南伊豆で開催しております。今日は主体的に企画を進めて参りました、自助・共助による…
佐藤利和さんの投稿 2018年11月28日水曜日
・田中健一さんの投稿より、被害認定調査の様子
本日、3日目に入りました。午前中は三浜小学校校舎を活用して、建物被害の家屋被害認定業務をシステムを使って判定するというものです。その前に、建物被害の状況を外観目視で住家の家屋被害認定調査チェックシートに記入していただき、下げぶりの使い方などを学んで頂くということを実際に体験して頂いています。
田中健一さんの投稿 2018年11月28日水曜日
・田中健一さんの投稿より、災対本部開設訓練の様子
本日も素晴らしい朝を迎えることが出来ました。これで南伊豆町は3回目ですけれど、素晴らしい天気言うことなしです。会場を三坂の防災センターに移して、最終日です。南伊豆町で地震災害が発生したという想定で、災害対策本部図上演習を地図システムを活用しながら情報を出す側と受け手に分けて災害対応実務を時系列で、パソコンに入力し、地図に被災状況を表示するということを受講生の皆様に体験して頂きました。
田中健一さんの投稿 2018年11月29日木曜日